どのような生地が適しているのか?

商店街には多くののぼりが設定されています。よって、後から用意して意気込んで設置しても、思惑通りには目立たせにくいのが実情です。言い換えると、何とか存在感を発揮させるための工夫をしなければなりません。

そう聞かされると、たいていの人はデザインを派手にすれば良いと考えます。たしかに存在感は出ますが、品位の面でネガティブに捉えられてしまう可能性が高いです。下品に感じさせてしまうと、宣伝効果をまったく得られないリスクもあります。これを回避するには品位を保ちつつ、存在感をアップさせることが不可欠です。

この目的において最適なのは遮光生地を用いたのぼりです。遮光性を持たない生地の場合は、日差しを浴びることを薄さが際立ってしまいます。安っぽい印象を与えるため、内容を読んでみようとする気持ちを喚起しにくいです。一方、遮光生地には高級感が漂っており、薄くても安定感があるように感じられます。

その結果、のぼりに書かれている内容についても、信ぴょう性を感じさせやすくなります。新店を開くなら、このようなイメージを持たせることは重要です。リニューアルオープンなどでも、遮光生地なら大きな効果を期待できるでしょう。

注目されたいならアイデアが不可欠

どれだけ素敵なのぼりを設置しても、通行人の目線を集めてくれなければ無用の長物です。できるだけ多くの目を引くようなアイデアを盛り込むことがポイントになります。デザインに凝ることはセオリーですが、自分の趣味を前面に押し出すことは間違いです。
写真入りのぼり

インパクトがあるフォントを使うなど、基本的なテクニックを押さえることが必須になります。視覚的な効果を高めたいなら、写真を積極的に使用すると良いでしょう。たいていの人は通りすがりに数秒程度見てくれるだけです。無意識に視界に留まる時間がその程度ともいえます。

その間にこちらの意図を理解させる必要があるため、文字によるアピールだけでは不十分です。興味を持った人は立ち止まって読んでくれますが、その可能性は基本的に高くありません。

そうなると、興味がない人にも訴えかけるデザインしなければなりません。そこで役に立つのが目線を集めやすい写真というわけです。

もちろん、インパクトがあるイラストでも同様の効果を見込めます。ただし、地域によって傾向が異なることも理解しておきましょう。実際に商店街を歩いてみて、どのようなのぼりに目線が集まっているのか確認するのが得策です。

のぼり旗のデザインはのぼり旗だからこその工夫

広告を作る時にはユーザーの視点の動きを計算に入れて、アイキャッチを左上に配置するのがセオリーです。日本語文化では文字は縦方向に追いますし、絵柄や写真は左から右へ視点
移動するのが通常のパターンになります。

広告にも消費者心理やその土地の文化が繁栄され、消費する時には行動パターンに繋がってゆくのです。文字とデザインは配置に注意して、デザインだけではなくキャッチコピーも含めて考えてゆくことが大切になります。とくに文字数に制限のあるのぼり旗などは、狭い範囲内で最大限の効果を作らなければいけません。そうした時に活用出来るのがコピーライターの能力なのです。

キーワードでアピール

まずはビックキーワードとスモールキーワードを一覧にしてみます。ビッグキーワードは「セール」「本日特売」「先着」「半額」などの言葉になり、スモールキーワードは「お肉」「卵」「トイレットペーパー」などです。

本日の目玉商品と言葉の組み合わせを配置してみながら、フォントや色合いを変化させてユーザーに訴求出来るパターンを考えるのです。のぼり旗ならば文字数は多くても20文字程度になりますので、シンプルさで勝負をすることになります。売る物や時期によっては配色やパターンの変化も考えなければなりません。

文字数とデザインの関係

良いデザインはシンプルでユーザーに興味を持ってもらえるきっかけになるものであり、たとえば住宅の広告ならば温かみのある穏やかな暮らしが感じられる街並みと住宅の画像を使います。

そこに高級感や駅からの距離、或いは都心部ターミナル駅から電車で何十分などのサブキーワードを埋め込むのがよく使われるパターンです。このパターンは類例が沢山ありますが、
それだけ見やすくて効果があることになります。

のぼり旗ならば上の隅に「SALE」の文字があり、下には「特売」「還元セール!」などの文字が躍るのが定番です。お店によっては「水曜日セール!」など特定の曜日に安売りをする
商品を決めておき、顧客と認識を共有することで来店の動機にしてもらっています。

直接的なアピール

のぼり旗はこのように直接的なアピールだけではなく、お客様の記憶にインプットされている特売日などの情報を思い出してもらう効果も期待出来るのです。

その他にも国道などでお店が沢山あり、入り組んだ構造の道路では、のぼり旗にお店のロゴを印刷して店舗が存在することをアピールする手法も良く使われます。お店側がどんなことをアピールしたいかにより、のぼり旗の使い方も変化してゆくのです。